Copilot+ PC

Copilot+ PCとは?できること・必要か・普通のPCとの違い

執筆者: GEEKOM編集部

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今のWindows PCでもCopilotは使えます。それでも新しいPCには「Copilot+ PC」という別の名前が付いています。すでにCopilotが使えるなら、この「+」は何を意味するのでしょうか。


違いはCopilotそのものではなく、PC側のAI処理能力にあります。Copilot+ PCはNPUを使って一部のWindows AI機能を端末側で処理できるPCです。ただし、すべてのAIがローカルで動くわけではありません。Copilot+ PCを選ぶ価値があるかどうかは、この「+」で実際に何が変わるのかを見れば判断できます。

Copilot PCとCopilot+ PCの違い

「Copilot」と「Copilot+ PC」は、通常版と上位版の関係ではありません。


CopilotはWindowsやWebなどから利用できるMicrosoftのAIアシスタントで、Copilot+ PC専用のサービスではありません。WordやExcelなどで利用するMicrosoft 365 Copilotも、ソフトウェアやサービス側の仕組みであり、Copilot+ PCというハードウェア区分とは別です。


一方のCopilot+ PCは、Microsoftが定めるAI処理向けのハードウェア要件を満たしたWindows PCです。CPUやGPUに加えて一定以上の性能を持つNPUを備え、その処理能力を使ったWindowsのAI機能に対応します。


検索では「Copilot PC」という言葉もよく使われていますが、正式なカテゴリ名は「Copilot+ PC」です。「Copilotが搭載された特別なPC」という意味ではなく、Copilotとは別に、PC本体へAI処理用のハードウェア基準が加わったものと考えるほうが実態に近いでしょう。


そのため、Copilotを使いたいという理由だけなら、Copilot+ PCへ買い替える必要はありません。普通のWindows PCとの違いをハードウェア側から見ると、最も分かりやすいのがNPUに求められる「40 TOPS以上」という基準です。

Copilot+ PCとは?NPUと40 TOPSの意味

Copilot+ PCには、CPUやGPUとは別にAI処理を担うNPUが搭載されています。Microsoftが基準としているのは、このNPUが40 TOPS以上の処理性能を持つことです。TOPSは1秒間に何兆回の演算を行えるかを示す指標で、40 TOPSなら理論上は毎秒40兆回の演算に相当します。加えて、16GB以上のRAMや256GB以上のストレージなどもCopilot+ PCの要件に含まれます。


NPUの役割は、AI処理なら何でも高速化することではありません。画像や音声の認識、背景処理など、対応する推論処理をCPUやGPUから分担し、比較的少ない電力で継続して実行することに向いています。Windows Studio Effectsのように、ほかの作業を続けながらAI処理も裏側で動かしたい場面は、その特徴を活かしやすい例です。


現在はQualcommだけでなく、IntelAMDにも40 TOPSの基準を上回るプロセッサがあります。

ここでTOPSを、「数字が大きいほどPC全体が速くなる指標」と見ると判断を誤ります。たとえば55 TOPSのNPUが45 TOPSより約2割高い数値でも、使っているソフトがNPUに処理を渡さなければ、その差がそのまま性能として表れることはありません。Web閲覧や文書作成など、もともとNPUが中心にならない作業も同じです。


Copilot+ PCのAI機能についても、処理先は一様ではありません。RecallやLive Captions、Windows Studio EffectsなどNPUを利用する機能がある一方で、CPUやGPUを使う処理、クラウドへの接続が必要な機能もあります。つまり40 TOPSは、Copilot+ PCとしてAI処理を任せられるだけのハードウェアを備えていることを示す基準です。その数字がどこまで意味を持つかは、実際に使うWindows機能やアプリがNPUを利用する場面で決まります。

Copilot+ PCで何ができる?代表的なAI機能

Copilot+ PCのNPUは、Windows全体を一律に高速化するためのものではなく、対応するAI機能ごとに使われます。過去の作業を探す、画面上の情報を認識する、会議中の映像や音声を継続して処理するといった場面が代表例です。

Recall・Click to Do・Windows Search

Copilot+ PC代表的なai機能
  • Recallは、PC上で行った作業のスナップショットを保存し、あとから検索できる機能です。ファイル名や保存場所を覚えていなくても、以前見ていた資料やWebページなどを手掛かりから探し直せます。資料やブラウザのタブを頻繁に行き来する使い方では、通常のファイル検索だけでは拾いにくい「過去に見たもの」を探せるのが特徴です。画面上の履歴を保存する性質から、Recallは発表当初からプライバシーやセキュリティ面で強い懸念を集め、提供までに仕様が大きく見直されました。現在はユーザーが有効化を選ぶオプトイン方式で、スナップショットは端末内に保存され、Windows Helloによる本人確認などの保護も組み込まれています。利便性だけでなく、何を記録対象にするかまで含めて使い方を決めたい機能です。
  • Click to Doは、画面上の文字や画像を認識し、その内容に応じた操作をその場から呼び出します。文章のコピーや要約、画像に対する処理などへ移りやすくなり、別のアプリを開いて内容を移す手間を減らせます。画面の解析はPC側で行われますが、選んだ操作によってはオンラインサービスへ処理が引き継がれます。
  • Windows Searchでは、正確なファイル名や設定項目名を覚えていなくても、内容を説明する言葉から探せる範囲が広がっています。通常の検索を置き換えるというより、名前を思い出せない情報へたどり着くための補助として使いやすい機能です。

Live Captions・Studio Effects・Cocreator

  • Live Captionsは、PCで再生されている音声へリアルタイムで字幕を付け、一部の言語では翻訳にも対応します。動画やオンライン会議、外国語コンテンツを追う際の補助として使え、対応する処理は端末側でも行われます。音声の状態や内容によって精度は変わるため、正確な文字起こしや専門的な通訳とは役割が異なります。
  • Windows Studio Effectsは、背景ぼかし、自動フレーミング、視線補正などをWebカメラ映像へリアルタイムで適用します。会議のあいだ継続する処理をNPUへ任せることで、CPUやGPUとは別に動かせるのが利点です。NPUの強みである「対応するAI処理を裏側で継続して動かす」という使い方が、そのまま機能になっています。
  • Cocreatorでは、Paint上の簡単な描画とテキスト指示を組み合わせて画像を生成できます。画像生成そのものはNPUを使ってPC上で行われますが、利用にはインターネット接続が必要で、安全なAI利用のためのクラウドサービスも使われます。Copilot+ PCのAI機能が、すべて完全なオフライン環境で完結するわけではありません。

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Copilot+ PCで増えるのは、PCのあらゆる操作を変える一つの巨大なAI機能ではなく、特定の手間や処理を引き受ける複数の機能です。Recallのように作業履歴が多いほど意味が出るものもあれば、Studio Effectsのように会議中に継続して使いやすいものもあります。どれだけ恩恵を受けるかは、こうした機能が普段の使い方と重なるかで大きく変わります。

Copilot+ PCは必要か?普通のPCで十分な人との分かれ目

Copilotを開いて文章を作ることと、RecallやStudio EffectsをPC側で動かすことでは、同じ「AIを使う」でもハードウェアに求めるものが違います。名前に「+」が付いていても、その差が普段の使い方に現れなければ、PC選びで最優先する理由にはなりません。

Copilotを使うだけなら、普通のPCで十分

Copilotで文章を要約する、下書きを作る、Webで調べものをするといった使い方なら、Copilot+ PCに替えてもCopilotそのものが別物になるわけではありません。こうした処理の中心はクラウド側にあり、PCのNPUが50 TOPS、55 TOPSになっても、その数字が回答の速さや内容にそのまま表れるわけではないからです。


むしろ普段の使い方では、Copilotを開きながら多数のブラウザタブを行き来する、資料を作る、大きな表を扱うといった作業のほうがPCに長く負荷をかけます。ここではCPUやメモリの余裕がそのまま使いやすさにつながります。Microsoft 365 CopilotやChatGPTを使う場合も、NPUがあるだけでこうした日常の処理まで軽くなるわけではありません。


Copilotそのものを使うことが目的なら、通常のWindows PCでも大きな不足はありません。

NPU対応機能を使うなら、Copilot+ PCに意味が出る

Copilot+ PCを選ぶ意味がはっきりするのは、NPUを使う機能が普段の作業そのものに入ってくる場合です。たとえば、オンライン会議でStudio Effectsを継続して使う、Live Captionsを常用する、Recallで過去の作業を探すといった使い方では、NPUは単なる仕様表の数字ではなくなります。


逆に、こうした機能をほとんど使わなければ、NPUは搭載されていても出番が限られます。Copilot+ PCだから日常のWindows操作まで一段速くなるわけではなく、NPUを使わない処理では従来どおりCPUやGPUが中心です。


NPU対応アプリは今後さらに増える可能性がありますが、将来の対応だけを前提にPCを選ぶ必要はありません。現在使える機能の中に必要なものがあるならCopilot+ PCには明確な理由があります。そうでなければ、同じ予算を普段使う性能や容量へ回した通常のPCも、十分に合理的な選択肢です。

Copilot+ PCはデスクトップにもある?ミニPCで選ぶポイント

Copilot+ PCは、今ではノートPCだけではありません。Copilot+ PCに対応するプロセッサは据え置きPCにも広がっており、ミニPCでもRecallやStudio EffectsなどのWindows AI機能を利用できる構成が選べます。


ミニPCでは、NPUの省電力性がそのまま「バッテリーが長持ちする」というメリットにはなりません。その代わり、会議中の映像処理や字幕などをNPUへ任せながら、CPUやGPUをほかの作業に使える点はそのまま活かせます。こうした機能を使わない場面では、CPUやGPU、メモリ容量、SSD、端子構成などのほうが日々の使い勝手に直接関わります。


GEEKOM A9 MAXでは、Ryzen AI 9 HX 370またはHX 470を搭載した構成を選べます。NPU性能はそれぞれ最大50 TOPS、55 TOPSで、Copilot+ PCの40 TOPS基準を上回ります。より上位のGEEKOM A9 MegaはローカルAIやワークステーション用途まで見据えた構成ですが、Copilot+ PCの機能を使うことが目的なら、そこまで大規模なAI性能が必要になるわけではありません。A9 MAXは、普段使うCPU・GPU性能を確保しながら、必要なときにはNPU対応機能も使える例として分かりやすいモデルです。


ミニPCでも、Copilot+対応という名前だけで選び方が変わるわけではありません。毎日使う性能や容量をまず満たし、そのうえでNPUを使う機能まで必要なら、40 TOPS以上という条件にも意味が出てきます。

よくある質問

Q: Copilot+ PCじゃないとCopilotは使えない?

Copilotだけが目的なら、Copilot+ PCにこだわる必要はありません。通常のWindows PCでも文章作成や要約、調べものに使えます。「+」の差が出るのは、RecallなどNPUを使うWindows機能まで必要になったときです。

Q: Copilot+ PCならAIを全部オフラインで使える?

Copilot+ PCでも、AIがすべてPCの中だけで動くわけではありません。Recallのように端末側で処理する機能もあれば、CocreatorのようにNPUを使いつつインターネット接続も必要なものがあります。

Q: NPUが高性能ならChatGPTも速くなる?

ChatGPTが目的なら、TOPSはPC選びの決め手になりません。回答を作る中心はクラウド側なので、50 TOPSと55 TOPSの差がそのまま待ち時間の差になるわけではありません。

Q: Copilot+ PCなら、どの機種でも同じAI機能を使える?

「Copilot+ PC」と書いてあれば全部同じ、というわけではありません。プロセッサや言語、地域、Windowsの更新状況によって対応機能が変わるため、使いたい機能が決まっているなら個別に確認したほうが確実です。

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GEEKOM編集部

ミニPC分野において世界トップクラスの実績を持つGEEKOMの公式ブログです。ミニPCの研究開発・生産・販売に特化し、台湾に研究開発拠点を構え、世界各国に拠点を展開しています。当ブログでは、GEEKOMの新製品情報をはじめ、活用方法やお役立ち情報などを発信しています。

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