USB A・USB B・USB Cの違いとは?ポートの用途、ケーブル、規格を解説
|
読む時間 1 min
|
読む時間 1 min
USB Type-A、Type-B、Type-C、USB 2.0、USB 3.0……。USBには似たような規格が多く、どれが何なのか分からなくなることがあります。注意すべきは、これらは全て同じ基準で付けられた名前ではない点。コネクターの形状を示すものもあれば、データ転送の規格を表すものもあります。この記事では、USBの種類を整理しながら、コネクターの形、転送規格、主な用途について順を追って解説します。
目次
記事を読む時間がない方向けに、一覧表で整理しました。代表的なUSBコネクターの用途や対応規格をまとめています。
| コネクターの種類 | 主な対応機器 | 対応する上位規格 | 現在の位置付け |
|---|---|---|---|
| USB Type-A | パソコン、充電器 | USB 3.2 Gen 2 | 現行 |
| USB Type-B | プリンター | USB 3.0 | 一部で使用 |
| USB Type-C | スマートフォン、ノートパソコン、モニター | USB4 | 現行 |
| Micro-USB | 旧型スマートフォン | USB 2.0/一部USB 3.0 | 旧式 |
| Mini-USB | デジタルカメラ、MP3プレーヤー | USB 2.0 | 旧式 |
USBの種類を整理するうえで、最も見分けやすいのがコネクターの形です。一般的に使われているUSBコネクターは、次の5種類に分けられます。
USB Type-A
USB Type-B
USB Type-C
Micro-USB
Mini-USB
それぞれ、形状だけでなく、よく使われる機器や役割も異なります。ここから一つずつ見ていきましょう。
USB Type-Aは、横長の長方形をした、おなじみのUSBコネクターです。パソコンや充電器に広く使われているため、USBと聞いたらこの形を思い浮かべる方が多いでしょう。コネクターには上下の向きがあります。誰もが一度は、向きを間違えて挿し直したことがあるはずです。主にパソコン側の接続端子や、充電器の出力端子として使われています。対応する転送規格は幅広く、USB 2.0からUSB 3.2まで利用可能です。
USB Type-Bは、正方形に近い形をしたコネクターです。Type-Aと比べると、使われるケースは多くありません。主な用途は、プリンターやスキャナー、ファクス、外付ハードディスクなどの周辺機器です。一般的なケーブルでは、USB Type-B側をプリンターなどの機器に挿し、反対側のUSB Type-Aをパソコンへ接続します。パソコン側ではなく、周辺機器側に使われる端子です。近年はType-Cなどへの移行が進み、Type-Bを採用する製品は減っています。
USB Type-Cは、現在のUSBコネクターのなかでも、幅広い用途に対応できる形状です。上下が対称になっているため、向きを確認せずに挿し込めます。電力やデータだけでなく、映像信号も1本のケーブルで伝送でき、USB4にも対応しています。スマートフォン、ノートパソコン、タブレットなど、日常的に使う多くの製品で採用が進みました。古いApple製品など一部の例外を除けば、現在標準的な接続端子になりつつあります。Apple製品との関係については、後半で詳しく取り上げます。
Micro-USBは、その名のとおり小型のUSBコネクターです。Type-Cが普及する前は、Androidスマートフォンを中心に、さまざまな携帯機器で標準的に使われていました。形は横長ですが、上側がやや狭く、上下対称ではありません。そのため、挿し込む方向を確認する必要があります。電力とデータの両方を伝送でき、充電に使うケーブルでは、反対側がType-Aになっているものが一般的です。
Mini-USBは、Micro-USBよりも小型のコネクターとして使われてきました。デジタルカメラや旧型のMP3プレーヤーなどで見覚えがある方もいるでしょう。電力とデータの両方を伝送できますが、現在ではMicro-USBやType-Cへの置き換えが進んでいます。形状はMicro-USBと似ており、先端に向かって細くなる長方形です。ただし、Mini-USBのほうが全体的に細く、角張った形となっています。こちらも上下対称ではないため、接続時には向きを合わせなければなりません。
USBコネクターは、形を見れば簡単に見分けられます。
端子に描かれた記号や、コネクター内部の色で判断する方法もあります。ただし、記号や色分けのルールは、すべてのメーカーで統一されているわけではありません。見た目で判断が難しい場合は、製品やケーブルの仕様を確認したほうが無難です。
ここまで紹介してきた「USB Type-A」「USB Type-B」「USB Type-C」や、「Micro」「Mini」といった名称は、コネクターの種類を表しています。つまり、端子がどのような形をしているか、どのポートへ接続できるかを示す名称です。
一方、次のような数字を含む名称は、データの転送規格を意味します。USB 2.0,USB 3.0,USB 3.1,USB 3.2,USB4,Thunderbolt 4。これらは、USBケーブルやポートを通じて、どのくらいの速度でデータをやり取りできるかを示す規格です。同じ形のコネクターでも、対応している規格が同じとは限りません。Type-Cだから高速、Type-Aだから低速、と形状だけで判断することはできないのです。
以下では、各USB規格の特徴を説明します。
USB 2.0は、2000年代初頭から広く普及してきた規格です。現在使われている主要なUSB規格のなかでは転送速度が低く、最大データ転送速度は480Mbpsとなっています。USB 2.0は、さまざまなコネクターで使われています。
USB Type-A
USB Type-B
USB Type-C
Mini-USB
Micro-USB
マウスやキーボード、プリンター、スキャナーなど、高速通信が不要な機器に適した規格です。充電用にも利用されています。
USB 2.0の次に登場したのがUSB 3.0です。最初の規格は2008年に発表され、その後、2017年にかけて改良が重ねられました。現在の名称に置き換えると、以下の通りです。
USB 3.0:USB 3.2 Gen 1×1
USB 3.1:USB 3.2 Gen 2×1
USB 3.2:USB 3.2 Gen 2×2
規格が新しくなるにつれ、最大データ転送速度も大きく向上しています。USB 3.0は最大5Gbps、USB 3.1では10Gbps、USB 3.2では20Gbpsに達します。これらの規格は、Type-A、Type-B、Type-Cなどのコネクターで採用されています。ただし、どの形状でもすべての速度に対応できるとは限らないため、購入時には仕様の確認が必要です。
USB4とThunderbolt 4の登場は、USBの規格を次の段階へと進化させました。USB4の最大データ転送速度は40Gbps。最大20GbpsのUSB 3.2と比べると、2倍の速度です。Thunderbolt 4は、USB4を利用した上位クラスの接続規格です。この名称を掲げるには、少なくとも40Gbpsの転送速度を安定して提供できることが条件になります。USB4とThunderbolt 4で使われるコネクターは、Type-Cのみです。
USB規格ごとの最大転送速度と、対応するコネクターを表にまとめました。
| 規格 | 最大データ転送速度 | 対応コネクター |
|---|---|---|
| USB 2.0 |
480Mbps
|
|
| USB 3.0 |
5Gbps
|
|
| USB 3.1 |
10Gbps
|
|
| USB 3.2 |
20Gbps
|
|
| USB4 |
40Gbps
|
近年、USB Type-Cは多くの電子機器で使われるようになり、標準的な接続端子として定着しつつあります。普及した理由の一つが、上下対称の形状です。端子の向きを確認する手間がなく、Type-AやMicro-USBよりも扱いやすくなっています。
その利点は使いやすさだけではありません。Type-Cは、電力、データ、映像を1本のケーブルで同時に伝送できます。USB Power DeliveryやAlternate Modeにも対応しており、充電から映像出力まで幅広く利用できる点が特徴です。こうした状況を受け、欧州連合(EU)は小型・中型の携帯電子機器における充電端子をType-Cに統一しました。その一因として、AppleがそれまでLightningコネクターという独自の方式を採用していたことが挙げられます。
Apple独自のLightningコネクターについても触れておきましょう。Lightningは、USB Type-Cと同じように薄くて横幅があり、上下どちらの向きでも挿し込める端子です。見た目や使い勝手は似ていますが、通信帯域や充電速度は、Type-Cよりも低くなります。
EUは、特定企業だけが利用する独自端子がアクセサリー市場の独占につながり、消費者の不利益を招くと判断しました。その結果、小型電子機器の充電端子をType-Cへ統一する方針が導入されています。
AppleもiPhone 15シリーズから、接続端子をType-Cへ変更しました。MacBookについては、それ以前からType-Cが採用されています。
USBケーブルは、外側の形が同じでも、中身の仕様まで同じとは限りません。
USB Type-Cケーブルをモニターへ接続しても映らない場合、そのケーブルは給電専用かもしれません。モニターによっては、データや映像を伝送する機能に加え、Power DeliveryやAlternate Modeに対応する必要があります。ドッキングステーションでは、高速なデータ転送が必要になるケースもあるでしょう。
ところが、すべてのType-Cケーブルがこれらの機能を備えているわけではありません。ケーブルを購入するときは、コネクターの形だけではなく、映像出力、給電能力、対応規格、最大転送速度まで確認することが大切です。
ここでは、一般的な使い方ごとに、どのUSBケーブルが良いかを整理しています。
基本的にはType-Cケーブルを使います。短時間で充電したい場合は、USB Power Deliveryに対応している製品を選びましょう。端末と充電器の両方が対応していれば、急速充電できます。
USB 3.2対応のType-Cケーブルが適しています。転送速度を重視するなら、USB4対応ケーブルを選ぶのもよいでしょう。外付ストレージでは、最大転送速度が高いものがおすすめ。大容量の写真や動画、バックアップデータを短時間で移動できます。
映像を出力するには、Alternate Modeに対応したType-Cケーブルが必要です。データ転送、映像出力、給電をまとめて行いたい場合は、Thunderbolt 4対応ケーブルが良いでしょう。
USBケーブルを購入するときは、コネクターの形だけで判断しないようにしましょう。同じType-Cケーブルでも、対応する転送速度、映像出力、給電能力には違いがあります。形が同じだからといって、同じ用途に使えるとは限りません。
購入前に、接続する機器の規格や機能を確認しておけば、「充電はできるのに映像が出ない」「思ったよりデータ転送速度が遅い」といったことがなくなります。
作業環境を新しく整えるなら、できるだけ新しい規格に対応したポートやケーブルを選ぶのも一案です。古い規格のケーブルが増え、用途ごとに使い分けなければならないといったことがなくなります。理想的な組み合わせの一つが、USB4対応のType-Cポートです。GEEKOMのミニPCにも、USB4対応のType-Cポートを搭載したモデルが用意されています。
USB Type-AとType-Cは、コネクターの形状が異なります。
Type-Aは、厚みのある横長の長方形です。上下の向きが決まっているため、挿し込む方向を合わせなければなりません。Type-Cは薄く、上下対称の形をしています。どちらの向きからでも接続できるうえ、データ転送、充電、映像出力など、様々な用途に対応します。
現在は、Type-Cのほうが将来性のある規格と考えられています。
いいえ。コネクターの形は同じでも、内部の仕様はケーブルごとに異なります。主な違いは次のとおりです。
最大データ転送速度
対応する映像出力
最大充電電力
Thunderbolt 4への対応
Type-Cという名称だけを見て選ぶのではなく、必要な機能があるか確認しましょう。
そうとは限りません。
データ転送速度を左右するのは、コネクターの形ではなく、USB 2.0や3.2といった転送規格です。たとえば、Type-A側が新しい転送規格に対応し、Type-C側がUSB 2.0にしか対応していなければ、Type-Aのほうが高速になることもあります。
高速なUSBケーブルとして挙げられるのが、Thunderbolt 4に対応したType-Cケーブルです。Thunderbolt 4の名称を使用するには、少なくとも40Gbpsのデータ転送速度を安定して提供できることが条件とされています。
はい。USBの転送規格には下位互換性があります。そのため、USB 3.0対応のケーブルをUSB 2.0ポートへ挿して使うことも可能です。ただし、その場合のデータ転送速度は、接続先であるUSB 2.0の速度までに制限されます。
USB 3.0対応の製品には、「SuperSpeed」のロゴが記載されていることがあります。
ロゴが見当たらない場合は、コネクター内部の色を確認してみてください。USB 3.0では、端子部分に青色を採用している製品が多く見られます。とはいっても、色分けはメーカー共通の決まりではありません。見た目だけで判断できないときは、メーカーが公開している製品仕様を確認し、最大データ転送速度を調べるのが確実です。